説得テンプレート
「良い設計」と「提案が通る」は別の話です。改善を実現するには、相手に伝わる形で説明する必要があります。
基本テンプレート
Section titled “基本テンプレート”【現状】この機能は○画面で構成されています【問題】ユーザーは△△で困っています【提案】□□にすることで、画面を減らせます【効果】○○が改善される見込みです【リスク】影響範囲は○○のみです記入例:確認画面の削除
Section titled “記入例:確認画面の削除”【現状】申請機能は「入力 → 確認 → 完了」の3画面構成です【問題】確認画面で入力内容を修正する際、最初からやり直しになります【提案】確認画面を削除し、申請後の取り消し機能を追加します【効果】画面遷移が減り、修正時の手間がなくなります【リスク】申請一覧画面のみの改修で、他機能への影響はありません相手別のポイント
Section titled “相手別のポイント”上司・決裁者向け
Section titled “上司・決裁者向け”関心: コスト、リスク、スケジュール
【現状】この機能の問い合わせが月○件あります【問題】操作が複雑で、ユーザーが迷っています【提案】画面を3→1に統合します【効果】問い合わせの削減が期待できます【リスク】改修範囲は限定的で、○日で対応可能です避けるべき言い方:
- 「UXが悪い」→ 抽象的すぎる
- 「モダンな設計にしたい」→ 目的が不明確
- 「技術的負債」→ ビジネス価値が見えない
開発チーム向け
Section titled “開発チーム向け”関心: 実装の妥当性、保守性
【現状】確認画面のためにセッション管理をしています【問題】セッション切れでデータが消え、テストも複雑です【提案】常にDB保存に変更し、セッションを廃止します【効果】状態管理がシンプルになり、テストが書きやすくなります【リスク】マイグレーションが必要ですが、段階的に移行可能です現場ユーザー向け
Section titled “現場ユーザー向け”関心: 自分の作業が楽になるか
【現状】登録に3画面の操作が必要です【変更後】1画面で完結します【メリット】画面の行き来がなくなります【変わらないこと】入力する項目は同じですよくある反論への返し方
Section titled “よくある反論への返し方”「確認画面がないと不安」
Section titled “「確認画面がないと不安」”確認画面があっても、ユーザーは流し読みしがちです。 間違いを防ぐには、「実行前に確認させる」より「実行後に取り消せる」方が効果的です。 実際、Gmail の送信取り消しや Slack の編集機能も同じ考え方です。
「今まで問題なかった」
Section titled “「今まで問題なかった」”問題が顕在化していないだけかもしれません。 ユーザーは「面倒だな」と思っても、問い合わせまではしないことが多いです。 実際に操作を観察すると、無駄な遷移で時間を使っている場面が見つかることがあります。
「影響範囲が心配」
Section titled “「影響範囲が心配」”段階的に進めることも可能です。 まず1機能で試して、問題なければ横展開する形ではいかがでしょうか。 切り戻しができる形で進めます。
「工数がかかる」
Section titled “「工数がかかる」”短期的には工数がかかりますが、長期的には保守コストが下がります。 セッション管理やフラグ管理が減ることで、バグの温床も減ります。 まずは新規機能から適用し、既存機能は優先度をつけて対応する形も可能です。
提案書の構成例
Section titled “提案書の構成例”# ○○機能の改善提案
## 概要- 対象: ○○機能- 提案: 確認画面の削除と取り消し機能の追加- 効果: 操作ステップの削減
## 現状の課題- 3画面の遷移が必要- 確認画面で修正すると最初からやり直し- セッション切れでデータが消える
## 提案内容- 確認画面を削除- 申請後に「取り消し」ボタンを表示(30秒間)- 一覧から再編集可能に
## 画面遷移の比較| 現状 | 提案後 ||------|--------|| 入力 → 確認 → 完了 | 入力 → 完了 || 3画面 | 2画面 |
## 影響範囲- 改修対象: 申請画面、申請一覧画面- 影響なし: 承認機能、レポート機能
## スケジュール- 設計: ○日- 実装: ○日- テスト: ○日
## リスクと対策- リスク: ユーザーが慣れるまで戸惑う可能性- 対策: リリース時に操作ガイドを表示提案が通らない理由の多くは、「内容が悪い」ではなく「伝え方が合っていない」ことです。
- 相手の関心事に合わせて説明する
- 抽象的な言葉を避け、具体的に伝える
- リスクを隠さず、対策とセットで示す
良い設計を実現するには、技術力だけでなく「通す力」も必要です。